美しいルビー色。苺、ラズベリー、チェリーなど赤系果実のアロマ。
優しく手摘みした美しいブドウのみを選別し醸造した、スパイシーで酸味のバランスのよいピノ・ノワール。
口にふくむとまろやかな味わいに口元がほころびます。

【醸造家】ティファ―ン・エデ氏（写真右端）

エデさんは1746年からワイン醸造に携わってきたティファ―ン家の9代目。
0.5㌶から始まったブドウ畑は徐々に買い足し、今や25㌶になりました。
1999年にハンガリー共和国大統領より功労勲章を、2017年には、ハンガリー・サイエンス・アカデミーより、
ハンガリーワインの向上に対する貢献を讃えられ、表彰されました。
エデさんのワイン醸造の知識と経験、妥協のない厳格さはハンガリー醸造家達の尊敬を集めています。

『私はヴィラーニの土地を愛している。
この土地を訪れる人が私のワインを飲んで、ヴィラーニを感じてくれれば
これほど幸せなことはないよ。
素晴らしいワインを造るためにはどんな苦労も厭わないね。』

こう語るエデさんのワイナリーでは、テロワールを生かし、
化学肥料を使わない昔ながらの伝統的なブドウ栽培とワイン醸造を守っています。

ティファ―ン・ワイナリーのセラーの壁のほとんどは
ベルベットのようにふわふわした『クラドスポリウム』という黒カビで覆われています。
この菌はワインセラーの中だけで成長し、空気清浄や湿気の管理をすると考えられています。
この黒カビのおかげでセラーの空気はきれいで、ほどよい湿気が心地よく、ひんやりとしています。

エデさんは、代々受け継がれたブドウ栽培、ワイン醸造の哲学を
次の世代に伝えていくことに誇りを持ち、
ワイン醸造を職業としてではなく、人生そのままとしてとらえています。