スズキハウスの2×4建売住宅全棟に導入している制振ダンパーevoltz(エヴォルツ)。
今回も前回(https://www.suzuki-business.co.jp/post/SUZUKIHOUSE/house2/59/)に引き続き、制振ダンパーevoltzの開発秘話をお届けします!
-スズキハウス(以下、[ス])
車好きなら一度は聞いたことのある、憧れのショックアブソーバー・メーカーとも言えるビルシュタイン社です。
そんなビルシュタイン社の技術を使えるようになった経緯を教えてください。
-上野さん(以下、[上])
私はもともとビルシュタイン社のテクニカルセンターで設計の仕事をしていました。
その経験を生かして描いた図面が技術提携を実現できた一番の決め手でした。
– [ス]
具体的にはどんなやり取りを?
– [上]
最初に制振ダンパーの設計図を本社に送り交渉をスタートしました。
その際、ビルシュタイン社本社から「この図面は誰が描いたんだ?」と問い合わせがありました。
図面を見ただけで、ビルシュタイン社の方もショックアブソーバーの技術をよく知る人間が描いたものだとわかってくれたようです。
その後「自動車のショックアブソーバーと住宅に使う制振ダンパーの一番の違いは何かわかっているのか?」聞かれたんです。
– [ス]
そのとき、上野さんはどう答えられたのですか?
– [上]
車のショックアブソーバーは走行中、常に道路の凸凹などの衝撃を吸収するために動き続ける耐久性が求められます。
一方、住宅用制振ダンパーは設置してから10年後、20年後…というようにいつ動くかわかりません。
設置してから何年も経った後でも、変わらず制振性能を発揮するための耐久性は自動車とは大きく違う、そう答えました。
その結果、ビルシュタイン社からも「それがわかっているなら」と協力いただけることとなったのです。
大切な命を守るものだからこそ、何年先の地震に対しても安心の耐久性を…。
そんな思いで設計された制振ダンパーevoltz。
上野さんの情熱と、確かな知識が世界のビルシュタイン社にも認められたお話はとても興味深いものでした。
千博産業株式会社の制振事業部エンジニアリングマネージャーの上野さんとセールスエンジニア三上さん、ありがとうございました!